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執着の無い女だと思っていたのに、面倒な科白をならべたてられて、嫌気がさして女の家を出た事は覚えている。

途中で適当に引っ掛けた男前に奢らせて、浴びるように酒を飲んだところも覚えている。

だけど、それからが思い出せない。

気がつけば、酷く寒くて、いかにも人の好さような髭面が目の前にあった。

「おい、ちょっと・・お前・・大丈夫か?」

ゆさゆさと左腕を掴んで俺を揺する男の手が温かくて、ふぁぁと俺は大きな欠伸をする。

床にピッタリとついている右半身がやたらに冷たいのに、その掌ばかりがやけに温かくて不思議な感じだ。

多量のアルコールのせいで未だ惚けたままの頭では、今自分の置かれている状況など到底理解できそうになかったので俺は思考するという行為を当に放棄していた。

だからなんでこんなところで寝てるのかとか、ここはどこかとかまったく分からない。

ただ目の前のゴリラ・・ああ、いや人間か・・が、傘を、黒い傘をさしているから、どうやら雨が降っているらしいということはわかった。

「オイ酔っ払い、お前なんでこんなとこで寝てるわけ?」

「なぁ、アンタ誰?」

「俺か、俺はここのアパートの住人。ってかそうじゃなくてな・・」

「なんで俺にかまうわけ」

「お前が入り口を塞いでるからだ」

ああ、なんだ・・・

「俺に惚れてんのかと思った」

「はぁぁ??」

呆れたようにそう言った奴は、眉をよせていかにも困りましたという面になり、傘をたたんだ。
そして、俺の肩を掴んで俺を引き起こす。

(温かい手)

そう思って、俺は、なんとなく起こされた側からまた倒れる。

「お前なぁ」

「眠いんだょ」

「風邪ひくぞ、そんな濡れた体でこんなとこで寝たら」

「濡れてるか?」

「濡れてるだろ。どう見ても」

「ああ、そう」

どうりで寒いと思ったわけだ。俺はどうやら雨の中を散々歩いてここに辿り着いたようだった。

はぁぁぁぁ。

上から呆れきって深いところからだされた2度目の溜息が落ちてくる。

溜息の意味を考えるより早く、視界が多きく動いて、俺は奴の肩に乗せられたようだった。

どう見ても自分より悪い奴ではなさそうだったので、俺はなされるがままで目を閉じた。



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